2013年3月26日火曜日

1#Taca de Portugal XCO - Silves:レースレポート




大会名:   1#Taca de Portugal XCO - Silves
開催日:   2013/3/24
開催場所:     ポルトガル・Silves
カテゴリー: U23(エリートと混合)
リザルト:        10位(U23では4位)
天 候:   曇り
コースコンディション: マッド

 マラソンレースを終え、一日のオフを挟んでから、火曜日の夜にポルトガルへ出発。
監督であるビクターがポルトガル生まれなので、まずは彼の実家に滞在しながら、練習を行なった。マラソンレースでの疲れが大きいため、今週は軽めのトレーニング。木曜日の追い込み練習も、短めのインターバルで切り上げた。
 ポルトガルは自然が豊かで、町は静かでも、人はみんな明るく、世話好きで、優しい。どことなく日本の田舎を思い出させる感じで、とても良い気分転換になった。金曜日は車で約500kmの移動日。レースが行なわれるポルトガルの南、Silvesまでやって来た。すぐ近くに海があり、緑が多くて、とても綺麗な町だ。

 土曜日はコース試走。土砂降りの雨が降っており、コースが変更になる可能性もあるので、1周で切り上げた。その後はアスファルトの路面で、翌日のレースに向けた軽い調整練習を行なう。今週もレースに向けた練習自体はいつもと全く同じ流れだが、疲労が抜けてきたことで、身体の感覚はかなりいい。練習後もたっぷりと睡眠をとり、翌日のレースに備える。

 日曜日は雨が止み、日差しも出ていて、とてもいい天気。レースは午後からなので、前日に十分コースを走り込めなかった分、午前中にもう一度コース試走へ。しかし雨がやんだことで逆にコース状況は悪くなり、ウェットコンディションから完全にマッドコンディションになってしまっていた。自転車が壊れる危険性、押し区間が多くて脚に疲労が残るので、半周で切り上げた。コースは完全には覚えられてはいないが、前日よりも遥かにランニングが多くなるレースになることが確認できたことでも十分。おそらく他の選手は前日のコース試走の経験から、滑り易い路面で乗車して無理矢理クリアしていこうとするはず。逆に自分は早めからランニングに切り替えて走ることで、楽に順位を上げていけると考えた。
 コース変更はなかったが、周回数が予定されていた6周から5周に変更。午前中に行なわれたマスタークラスのレースでも、チェーンや変速系のトラブルが続出していたので、最後まで油断ならないレースになりそうだ。

 招集の一時間前からウォーミングアップを開始。今回はアップの仕方をいつもと少し変え、心拍数を目安にするのではなく、筋肉の使い方、踏みどころを探るようなアップにしてみた。重いギヤと軽いギヤを交互に繰り返したり、登り坂を一段ずつ重いギヤに入れながら、反復して登ったり。最後は短いスプリントで心拍も上げ、ランニングが多いレースになるため、自転車を押しながらの坂道ダッシュも行なう。まるでシクロクロスのようなウォーミングアップ。

 招集エリアではなかなかコールされず、スタート位置は6列目。今年がU23初年で、UCIポイントを持っていないので仕方が無い。スタート1分前に目の前のコーステープが外れたので、無理矢理前に割り込んでいき、自分の前輪を3列目に突っ込む。隣の選手が文句を言っているが、全く気にならない。他人の声が全く気にならないということは、レース前としてはとても良い心理状態だ。今日はやれる気がする。
 
 そしてスタート。集団のペースが上がるところ、下がるところがはっきりと分かるし、呼吸も乱れない。特に踏んだ記憶はないが、気がついたら10番あたりを走っていた。前の選手が苦労しているスリッピーな登り坂を、早々にランニングに切り替えることで更に順位を上げていく。1周目を終えて8番手。前の選手に追い付いて、2周目からは3人のパックで走り出す。下り坂は泥が削れて深い轍になっていて、そこにタイヤを正確にはめていくのは、まるでシクロクロスみたいだ。バランスを崩して山側に倒れるのならば、まだ脚をついてカバー出来るが、谷側に倒れたらどうしようもない。コーステープを突っ切って、下まで落ちて行ってしまうだろう。

3周目、まだ身体は元気だが、6番手の選手は見えなくなってきた。7番パックで走るが、ランニングのし過ぎで両足の踵に靴擦れができ、押し区間のスピードが上がらなくなってくる。身体は苦しさには耐えられても、痛みには耐えられない。8番手単独になってしまう。

4周目、後ろから2人の選手が追い付いてくるのが見える。やばい。もう体力が残っていない。追い付かれてからは、もう負けても構わないので、とにかく3人パックの先頭を走るようにした。そうすると1人は千切れていき、2人の9番手パックで最終周回へ。

5周目。前半の長い下りで大きなミスをし、前の選手に逃げられてしまう。轍をトレースするのはシクロクロスと同じ走り方だが、MTBの方がハンドルがクイックでタイヤも太いので、疲れくるとかえって難しく感じる。最後の半周、力を振り絞るが、もう脚を着かずに登るのが精一杯。かなり差をつけたはずの後ろの選手にも再び追い抜かれ、10番手に。後半失速のレースになってしまったが、ゴールまで帰って来た時の達成感は大きかった。手応えを感じながら、10番手でフィニッシュ。走っている時は全く意識していなかったのだが、トップ10に入ったことで、UCIポイントを1ポイント手にすることが出来た。

 レースを終えての反省。まず今回新たに試したウォーミングアップはとても上手くいったと思う。いつもより明らかにスタートから身体の動きが良かった上、息の乱れも少なかった。ウォーミングアップの内容は、その日の体調やコースによって変わってくるので、今回のやり方がベストだとは思わないが、良いヒントを得ることができた。
 後半失速してしまったのは、まだ身体がエリートレースの時間に対応出来ていないからだと思う。去年まではジュニアクラスだったので、レース時間は最大でも1時間20分程だったが、今回のレース時間は1時間50分。約30分長くなっている。レース強度の運動はとても辛いものであり、たったの30分であっても維持していくことは難しい。相当の努力と、身体作りが必要になってくる。しっかりとした走り込みを行なっていきたい。


 今週はフランスに戻り、Coupe de Franceの開幕戦に出場します。
去年、ジュニアクラスで5位に入り、大きな自信を得た思いで深い大会。
今年も自分の力を発揮出来るように、準備を進めて行きます。

応援とサポート、宜しくお願い致します。
 
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク        ANCHOR プロトタイプ

コンポーネンツ   SHIMANO XTR
ホイール      SHIMANO XTR
ハンドル                  SHIMANO PRO シマノプロ
ステム                      SHIMANO PRO シマノプロ
シートポスト       SHIMANO PRO シマノプロ
シューズ         SHIMANO SH-M315E

フォーク      SR SUNTOUR AXON 100mm(サンツアー)

ヘルメット              KABUTOOGK) レジモス スペシャル・チームカラー
グローブ      KABUTOOGK PRG-1

ウエア         Wave One

サングラス             OAKLEYRACING JACKET

サプリメント      SAVAS(株式会社明治)
                                    レース中/ ピット イン リキッド・ SAVASスポーツウォーター 
                                    レース後/ リカバリーメーカー ゼリー・パワーアミノ2500

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