2014年11月6日木曜日

アジア選手権大会:レースレポート

大会名:            アジア選手権大会
開催日:   2014112
開催場所:  インドネシア・南スマトラ島・ルブリンガウ
カテゴリー: エリート
リザルト:        7位
天 候:    晴れ
コースコンディション: ドライ

いよいよシーズン最後のレース、アジア選手権の日を迎えた。
噛み合わないことが多かった今シーズン、特にシーズン後半は自分が思い描いているように走れない不完全燃焼のレースが多く続き、身体と共に精神的にも追い込まれてきているのを感じていた。インドネシアまでの1日がかりの長い移動も影響し、水曜日の段階ではレースを走れるのかどうかも不安になるほどにボロボロな状態であった。しかし監督の雷太さんを中心にスタッフの方々は日本チームをとても良い雰囲気にまとめて下さり、毎日選手やスタッフの方々と沢山の会話をし、良く笑ったことで、少しずつレースに対する気力が蘇ってくるのを感じた。またマッサージのおかげで身体の疲労が取れたことで試走の感触も悪くなく、日に日にレースをしたい!という想いが強くなっていった。

レース当日。気温はとても高く、手元のガーミンの表示ではなんと46℃をさしていた。さすがにそこまでの気温ではないが、直射日光とアジアらしい蒸し暑さがあって外にいることが危険に感じる程に暑く感じた。軽めのアップでも暑さの影響ですぐに心拍数は上がる。過酷なレースになることは充分に予想できた。

そして一列目からスタート。スタートは少し出遅れて10番手程。無理はせずに落ち着いて前の選手についていく。自分のペースを守ることを心がけた。コース上の一番キツい箇所であるアスファルトの激坂区間で順調に順位を上げて、星矢さんと亮さんに続く7番手でシングルトラックの下りに入る。だが下りでロックセクションの処理が甘くてバイクを暴れさせてしまったことで、チェーンを落としてしまった。慌てずに直して再スタートするが、星矢さんと亮さんのパックからは遅れてしまった。

2周目に入ると登りで力が湧いてくるのが分かった。最近なかなか味わえていなかった調子が良い感覚。中国とタイの選手を追い抜いて6番手となった。さらにパンクで後退してきたカザフスタンの選手を追い抜いて5番手に。これで前を走っている選手は全員が日本人。エリートの先輩選手達に挑むつもりでさらにプッシュを続けるが、4番手との差は開いてしまった。気温が高く身体はオーバーヒート状態。もっと追い込みたいがオーバーペースは禁物。イランの選手とパックになってレースを進めていく。この選手はあまりテクニカルな区間が得意でなかったので、アスファルト区間で差を広げられても冷静に差を詰めることが出来た。
4周目には前に4番手を走る武井選手が見えだしたが、僕も暑さの影響でペースが上がらなくなってきた。登りだけでなく下っている最中でもずっと喉が乾いている感覚があり、水をいくら飲んでも足りない。
5周目の下り区間でイランの選手を数秒引き離し、単独5番手で最終周回に入る。日本人がトップ5を独占している最高の展開。自分の仕事はこの位置でゴールすることだと懸命にペダルを踏み込む。しかし後ろを振り返るとイランの選手は差を詰めてきており、自分の後ろで脚をためているのが分かった。後半の登りでアタックされるが付いていくことができない。さらにいつのまに追い付かれたのか中国の選手にも抜かれてしまい7番手に順位を落としてしまう。悔しいが身体に力が残っていなかった。フィードゾーンで最後のボトルとかけ水を貰い、下りで懸命に前を追いかけたが届かなかった。7位でのゴールとなった。

あと少しのところでトップ5を日本人で固めることができずに、自分への悔しさとスタッフの方への申し訳ない気持ちが残ってしまったレースとなった。だが久しぶりに自分の全てを出し尽くすレースができたことが、なによりも嬉しく感じている。結果は去年のアジア戦、先月のアジア大会と同じ7位であったが、今回のレースは悔しさ以外にも得た物が沢山あった。過酷な状況のなかで最高のサポートをして頂いた日本チームのスタッフの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。U23クラスを卒業するまでにはこのアジア選手権に日本のエースとして参戦できるように、精進していきたいと思います。

長いMTBシーズン、沢山の応援とサポートをして頂き本当にありがとうございました。
少し休んで、今月末からは早速シクロクロスで戦っていきたいと思います。
次の目標に向けて前に進んでいきますので、これからも応援の程宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR XR9

コンポーネンツ     SHIMANO XTR
ハンドル     SHIMANO  PRO
ステム                        SHIMANO  PRO
ペダル      SHIMANO XTR
シューズ           SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                Kabuto ゼナード スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-3(レッド)

ウエア           Wave One レジェフィット

サングラス                OAKLEY Racing Jacket
         レンズ positive red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース中:SAVASスポーツウォーター 
               ピットインリキッド
          レース後:リカバリーメーカーゼリー


一里野大会:レースレポート

大会名:             Jシリーズ最終戦:一里野大会
開催日:   20141026
開催場所:  石川県・白山市
カテゴリー: エリート
リザルト:        10
天 候:   晴れ
コースコンディション: ドライ

Jシリーズ最終戦、一里野大会の日を迎えた。前週の富士見大会では不甲斐ない走りになってしまい、その時の自分への悔しさと情けない気持ちが大きく、なかなか精神的に集中できない日が続いていた。だがレースの悔しさはレースで果たすしかないので、この最終戦、そして一週間後に控えているアジア選手権に向けてもう一度気持ちと身体を作り直すつもりで、無心で練習に取り組んできた。

スタート前。前回の富士見大会よりは落ち着いついた気持ちでいれた。後半の登りで一気に斜度がキツくなってくるコースであるので、スタートは落ち着いて前の選手に付いていくつもりでいた。
そしてスタート。クリートキャッチは失敗したが3番手で最初の坂を登り切る。チームメイトの星矢さんが先頭。それに続く形で長い登りに入る。斜度がキツくなってきたところで先頭の3人と少し差が開いてしまった。調子が良ければ次の周で詰められるほどの問題ないほどの差であるが、自分の身体が思うように動いておらず、焦りを感じていた。
2周目。4人の4位パックに位置してレースを進めていくが、早くも身体が苦しく余裕がない。前を走る選手のちょっとしたペースアップに合わせることができない。2周目の登りで集団から千切れ、後続の選手にも追い付かれる苦しい展開。思うように走れないことで頭の中にマイナスなイメージが湧いてきてしまって、精神的にも苦しい時間が続く。後半の下り基調のシングルトラックでは、レース前に集中してオフロードに乗り込んだことで滑り易い路面にも失速することなくスムースにこなすことができたので、その場面でなんとか前走者とのタイム差の拡大を防ぎながらレースを進めていく。しかし後半になるにつれて登りでの遅れは致命的な差となっていき、単独での10番手というポジションから巻き返すことが出来ない。最後は若干ではあるが脚が回りだし、踏めている感覚が蘇ってきたが、結果には繋げることはできずに10位でレースを終えることとなった。

アジア選手権を一週間前に控えて、不甲斐ない走りをしてしまった。だが日本代表として選考して頂いた以上、今回の悪いイメージは一旦忘れて、次のレースに集中していこうと思います。レースを楽しめていない自分がいることがなによりも苦しく、今の自分の走りには本当に腹が立って応援して頂いている方達に申し訳ない気持ちです。アジア選手権ではゴールまで思いっきり追い込んで、そして笑顔でシーズン最後のレースを終えられるように今できることをしっかりとこなしていきたいと思います。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR XR9

コンポーネンツ     SHIMANO XTR
ハンドル     SHIMANO  PRO
ステム               SHIMANO  PRO
ペダル      SHIMANO XTR
シューズ           SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                Kabuto ゼナード スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-3(レッド)

ウエア           Wave One レジェフィット

サングラス               OAKLEY Racing Jacket
         レンズ positive red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース中:SAVASスポーツウォーター 
               ピットインリキッド
          レース後:リカバリーメーカーゼリー


Jシリーズ第5戦 富士見大会:レースレポート

大会名:         Jシリーズ第5戦 富士見大会
開催日:   20141013
開催場所:  長野県・富士見
カテゴリー: エリート
リザルト:        5位
天 候:    雨
コースコンディション: マッド

アジア大会から2週間がたち、Jシリーズ第5戦 富士見大会の日を迎えた。僅かな期間でコンディションを上げるため高強度のインターバル練習を中心にこなし、大会直前の練習ではかなり良い感覚で走れていたので、今回こそは目標であるJシリーズでの初優勝を果たすという自信を持って会場に入った。
富士見のコースを走るのはジュニアでの全日本以来の2年ぶり。自分が得意だったセクションは無くなってしまっていたが、特に苦手なセクションも無い。今シーズン苦戦しているスタートダッシュを必ず決めて1周目から先頭でレースを展開していきたいと考えていた。

ピストルが鳴る直前に自分が前に出てレースを引っ張る姿をイメージすることができた。そしてスタート。イメージ通り先頭に立って加速していく。練習の成果をしっかりとはっきすることができた。最初の下りは雨で滑り易くなっており慎重な走りになってしまったが、二度目の大きな登りにも先頭で入り、レースを進めていく。登りも所々滑り易くなっており、後続の選手はラインがよく見えずにミスをしている選手が多かったので、できる限り先頭でペースを上げて後ろの選手を引き離すイメージで走った。一周目を終えて門田選手の後ろに付く形で二周目に入る。後ろの選手とは少しではあるが差が広がっていたので自分が先頭に立ってペースを上げていきたいところ。長い登りで再び先頭に立つが、呼吸が荒く、身体の動きが固くてスムースに走れない。今思えば2周目はいったん集団の後ろについて自分のリズムを取り戻すべきだったと思う。勝ちたい、そのためには前を走らなければ、、という思いから無理して先頭を走ったことで、余裕が一気に無くなっていき傾斜面になったところで失速してしまった。3番手に順位を落としてしまう。そろそろ先頭の人数が絞り込まれてきていたので絶対に付いていかなければならない。しかしその想いとは裏腹に動かない身体。なぜか酸欠状態になっていて下りでも全く身体が回復してこない。脚がきついというより自転車をうまく前に進められないという感覚であった。先頭の3人に付いていけず、4位パックでレースを進めていく。レース中盤にいったんは3位に上がったが、前との差を縮めることができない。こんなはずでは。。気持ちが焦るほど身体が動かなくなっていく。4位パックで最終周回に入ったが、登りでのペースアップに付いていけずに5位でのフィニッシュとなった。

今回のレースでは大きく失敗してしまったことがいくつもある。レースも練習も苦しいのは当たり前だが、レースではいかに楽をするのかというのも重要なテクニックのひとつ。そのことを忘れてしまっていたし、練習で調子が良かっただけに自分の力を過信してしまっていたと思う。今は酸欠状態になってしまった原因が何であったのかは分かっているが、レース前の練習の段階で気づけなかったことが本当に悔やまれる。自転車をオフロードで速く楽に進めるにはどうすればいいのかということを、もっと考えて練習していかなければならない。

練習もしっかりできて調子も良く臨めただけに、ゴール後は悔しさと自分に対する苛立ちが大きく、レースから1日たっても上手く気持ちを切り替えられないでいた。
しかし気持ち的に落ち込んでいても、いつものようにMTBに乗り出せばいつのまにか練習に熱中し、もっと速く走りたいと思っている自分がいる。最終戦まで残された時間は少ないが、まだまだやれることは沢山あると感じているので、今の自分を少しでも進化させられるように大切に時間を過ごしていきたいと思います。
会場では寒いなか万全のサポート、そしてたくさんの応援をして頂き、ありがとうございました。残り僅かのシーズンも宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR XR9

コンポーネンツ     SHIMANO XTR
ハンドル     SHIMANO  PRO
ステム               SHIMANO  PRO
ペダル      SHIMANO XTR
シューズ           SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                Kabuto ゼナード スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-3(レッド)

ウエア          Wave One 長袖ワンピース

サングラス              OAKLEY Racing Jacket
         レンズ Light positive red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース中:SAVASスポーツウォーター 
               ピットインリキッド
          レース後:リカバリーメーカーゼリー