2016年12月28日水曜日

ふりかえり


2016年も残り僅かとなりました。そして今週は久しぶりにレースのない週末です。9月の復帰戦からここまでMTBとシクロクロスを合計15戦走りました。今週の日曜日は少し一息ついてゆっくりと新年を迎えたいと思います。

さて報告が遅くなってしまいましたが、全日本選手権を終えた翌週は関西クロス第6戦マイアミ大会、そして先週末は第7戦 烏丸大会に参戦してきました。レースレポートというにはレースからの時間が経ち過ぎてしまったので、簡単な振り返りという形でここに書きたいと思います。

マイアミと烏丸の会場はどちらも家から自走で30分以内と超地元の会場。11月からは野辺山、飯山、そして宇都宮とずっと長距離遠征が続いていたため、家でのんびりと朝食を済ませてからレースに出発できることがとても優雅に感じました(笑)

全日本を終えてからの5日間は全く練習をしていなかったので、マイアミのレースでは身体の感覚は良くありませんでした。5日間で3回ほどの祝勝会という名の飲み会もコンディションを落とした原因であることは間違いありません(笑)とはいえ今回のレースは内容よりも日本チャンピオンジャージを関西の方々に観て頂くことが目的であったので、なにも気負わずにスタートしました。得意な砂区間だけは全力で頑張るようにして、レース後半には徐々に走りのリズムも良くなっていき、最終周回に最速ラップを出して優勝。レース中は本当にたくさんの方々からの応援、そして日本チャンピオンとして注目してもらっているということを実感しました。もっといい走りを見せたいという気持ちが高まり、全日本後は沈んでいた練習への意欲を再び得ることができました。出場して良かったです。

そして迎えた烏丸大会。JCXシリーズということで強豪選手も参戦し、出走人数は100人近い。
キャンバーセクション以外の平坦区間もしっかりと踏み抜くことを意識。独走になっても最後まで集中して走りました。身体の調子はまだまだ万全とはいかないものの、一ヶ月後の世界選手権へ向けて上げていける感覚を掴めました。世界戦には自分史上最強の状態で臨みたいと思っているので、残された時間でしっかりと準備していきたいと思います。
JCXシリーズでいうと僕がこれから参戦するのは2月の最終戦である東京シクロクロスのみ。せっかくなのでJCXシリーズのシリーズチャンピオンも取りたいです。東京シクロクロスではもちろん優勝を狙っていきます。

日本チャンピオンになったことで、関西クロスの会場では本当にたくさんの方々から祝福の言葉をかけて頂きました。宇都宮には来られなかった方も関西から応援を送ってくれていたと聞き、とても嬉しかったです。僕がシクロクロスに初めて出場したのは、たしか小学5年生のとき。もう10年も前のことです。最初はもちろんキッズカテゴリー。年齢が上がるにつれてC3、C2、そして高校生の時から時間制限付きでC1で走らせてもらえるようになりました。どのカテゴリーでも初優勝した時の記憶は鮮明に残っています。そして新しいカテゴリーに挑戦した時にはこれまでよりも遥かに速いレーススピードの違いにゾクゾクし、ここで勝つためにもっと練習してやろうと意気込んでいました。常に僕が上を目指せるような環境を作って頂いた方々に本当に感謝しています。そしてこの10年間で一緒にレースを走って競い合った全選手に僕は育てて貰ったのだと思っています。

2017年もさらに成長していけるように日々精進していきたいと思います。
まずは来月にルクセンブルグで開催されるシクロクロス世界選手権。
ここでの30位以内を目標にしています。
そして春から始まるMTBシーズンでの最大の目標は日本一になること。
全日本選手権で勝つことです。


これからも応援のほど宜しくお願い致します。
それでは皆様、良いお年をお迎えください!

Bridgestone Anchor Cycling Team
沢田 時


2016年12月14日水曜日

第22回全日本シクロクロス選手権:レースレポート


大会名:            22回全日本シクロクロス選手権
開催日:   20161211
開催場所:  栃木県 宇都宮市 道の駅ろまんちっく村
カテゴリー: エリート男子
リザルト:        優勝
天 候:   晴れ
コースコンディション: ドライ(一部マッド)

ついに迎えた第22回全日本シクロクロス選手権。
同じく22歳となった今年の自分はいよいよエリートクラスでの出走となる。

実はエリートクラスで全日本選手権を走るのは初めてではなく、まだU23のクラス分けが存在せずにエリートと混走で走っていた18歳の時は5位、19歳の時は3位に入っている。去年は独立したU23クラスで優勝し、自分としてはようやくエリートクラスに戻ってこられたという気持ちが強い。目標はもちろん日本一になることである。

7月に骨折して入院している時は、この全日本のことを一番多く考えていた。今の自分には何が足りておらず、あと半年でどんな練習をすれば全日本で勝つことができるのか。9月の復帰戦から全日本までに走る12戦のレースは全て勝つことを目標にした。常に先頭でレースを展開して勝つことに慣れておけば、全日本のようなプレッシャーのかかるレースであっても落ち着いて自分の走りができるはず。特に全日本の3週間前に開催されたマキノ大会は宇都宮と同じくパワーコースであるので、ここで1分以上の差をつけて勝てていれば全日本の優勝はほぼ間違い無いと思っていた。2週間前の野辺山では惜しくも2日連続2位という結果であったが、力を全て出し尽くした自分史上最高のレースをすることができたので悔いはない。勝負感も鋭くなったので、あの負けは自分にとって必要であったと思う。

復帰してからのレースは1210勝。怪我をきっかけに強くなれたことは間違いない。心からレースを楽しめる最高の状態でこの日を迎えることができた。

金曜日に宇都宮までの長い移動をこなし、土曜日にコース試走を行なう。
宇都宮のコースは平坦基調のパワーコースと聞いていたが、実際に走ってみるとアップダウンが連続するキャンバーや、細かく繰り返すタイトなコーナーが多く、単純な脚力だけを求められるセクションは少なく感じた。晴れた天候が続いていたので泥の路面は想定していなかったが、レース当日は朝方に凍結していた路面が溶け出したことでキャンバー区間はとても滑り易いコンディションとなった。U23クラスと女子エリートのレースを観察していると、やはり踏みどころが少ないので脚があってもタイム差を広げ難いコースのようであったが、逆に大きなミスを犯さなければ数秒差でも逃げ続けられるコースだと感じた。攻めるべき場所で勝負を決め、あとは焦らずミスなく走り続ける自分をイメージしながら、いつも通りのスタート前の準備をこなしてスタートラインに並んだ。

一列目からスタート。予想通りに竹之内選手、小坂選手が先行し、自分はそれに続く3番手。差がつきやすいキャンバー区間に入るまではこの位置で待機すると決めていた。後方から武井選手がアタックしたのに合わせて2番手に上がる。キャンバー区間で先頭に立とうと乗車していくが、タイヤを滑らせてしまい武井選手を巻き込みながらスリップダウン(すみませんでした汗)。この区間を竹之内選手だけが乗車してクリアしたので少し差が開いたが、その後の連続する短い登り区間ですぐに追いつくことができた。フライオーバー手前の直線区間でペースが上がっていないように感じたので、迷わずに後ろからアタック。自分を先頭に小坂選手、武井選手、前田選手の4人の先頭集団が形成されて2周目に入った。




先頭をキープしたまま自分のペースでレースを進めていく。闇雲に踏むのではなく、休むべきところはしっかりと休んで、1周目のポジション争いで消耗した体力を回復させる。そして勝負所のキャンバーセクション。先ほどはスリップダウンしたが、今回は上手くラインを捉えて乗車したままクリア。その直後に観客からの悲鳴が聞こえたので、振り向かずとも小坂選手がミスをしたことが分かった。今が勝負所だと思い一気にペースを上げる。稼いだタイム差はたったの5秒ほどだが、この僅かな差が詰まらないコースであることは分かっているので自信を持って攻め続ける。



5〜8秒ほどタイム差で小坂選手から逃げ続けるのは野辺山と同じような展開。ワンミスで追いつかれてしまうので精神的にもキツイ場面だが、一度経験したことには余裕がある。野辺山では自ら転倒して勝機を逃してしまったが、今回はそんなミスを起こす気はしなかった。コース上の至る所でスタッフから後ろとのタイム差を教えてもらい、コース上のどこで差が開きやすいのかを考えて走る。レースが中盤を過ぎると向かい風が吹く平坦区間を終えた後にタイム差が広がっていることが分かった。パワー勝負だけでタイム差が開くのであれば、テクニカルセクションで無理をする必要はない。ミスが起きやすいキャンバーセクションは早めにバイクから降りてランニングでこなし、安全な平坦区間で踏み込んでいくようにして順調にタイム差を広げていく。2番手には前田選手が上がってきたが、すでに20秒以上の差が開いているので落ち着いて走る。バイクトラブルには十分に気をつけながらゴールを目指した。



最後の砂地区間を終えたところで勝利を確信。
僕がこれまで国内で経験してきたシクロクロスの中で、最も多くの観客に囲まれたゴール。この競技を始めた頃からの目標であった日本一になることができた。


レース前日、優勝を意識して少し固くなっていた僕に監督が「エリート1年目なのだから何も気負う必要はない。そして怖いものはない。今のトキであれば、レースを楽しむことだけを考えていれば絶対に一番強いよ」と言ってくれた。全日本だからといって特別な緊張感を作ってしまうのではなく、いつも通りに勝利を目指そうと心の底から思うことができた。万全のサポート体制でレースに臨ませてくれたチームに本当に感謝しています。


日本一になることはずっと目標でしたが、これがゴールではありません。
まだまだ未熟で成長していける部分はたくさんありますし、これから日本チャンピオンとして国内、そして海外の選手と熱い勝負をすることで、僕が大好きなシクロクロスという競技をもっと盛り上げていけたらと思います。

たくさんの応援、本当にありがとうございました。
今後とも宜しくお願い致します!

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR CX6http://www.anchor-bikes.com

コンポーネンツ   SHIMANO DURA-ACE Di2 9070シリーズ (http://www.shimano.co.jp
シューズ         SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                Kabuto ゼナード スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-5(ライトブルー)
                                    (https://www.ogkkabuto.co.jp)

ウエア        Wave One (http://www.wave-one.com
         Legge Fit ワンピース
         
サングラス        OAKLEY (http://jp.oakley.com
         JawbreakerPRIZM ROAD
        
サプリメント     SAVAS(株式会社明治)(http://www.meiji.co.jp/sports/savas/
          レース前:ピットインエネルギージェル
                栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
                                 SAVASスポーツウォーター 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

ヘッドバンド   HALO (https://www.haloheadband.jp
         グラフィック プルオーバータイプ(Polka dot Black


2016年12月6日火曜日

シクロクロスミーティング#7 飯山大会:レースレポート


大会名:         シクロクロスミーティング第7戦 飯山大会
開催日:   2016124
開催場所:  長野県 飯山市 長峰スポーツ公園
カテゴリー: C1
リザルト:        優勝
天 候:   晴れ
コースコンディション: ドライ(一部マッド)

全日本選手権前最後のレースとなるシクロクロスミーティング(信州クロス)飯山大会に参戦してきた。飯山は去年の全日本選手権が開催された場所であり、U23クラスで日本一になった想い出深い場所である。

飯山へ来た目的は実戦的なトレーニングとレースの両方で身体を追い込み、全日本へ向けて万全の体調に整えること。木曜日にカーペーサートレーニングを行なって脚と心肺の両方に刺激を入れた。とてもハードなトレーニングなので毎週のように行えるものではないが、このトレーニングを終えた後は毎回調子が上がるため、MTBシーズン中から重要なレースの前には取り入れるようにしている。幸い先週のように天候が崩れることはなく、暖かい気温の中で充実した練習をやり切ることができた。

そして迎えた日曜日のレース。
一列目からスタートし、ホールショットを取って先頭でレースを進めていく。トレーニングの疲労は残っておらず脚は快調に回る。しかしバイクの調子が悪かったので1周目の終わりにピットでバイク交換。この間にスワコレーシングの兼子選手に追い抜かれるが、すぐに追いついて再び先頭に立つ。林間セクションで少し差を広げ、3周目からは独走態勢となった。



去年の全日本の時とはコースコンディションが違うため一概には言えないが、改めて身体の仕上りが過去最高であることを確認できた。飯山のコースは芝生が捲れた滑り易いキャンバーと泥のタイトターン、階段、そしてアスファルトと様々なテクニックが要求される難コースであるが、今の自分には路面は軽く感じ、息は全く乱れなかった。集中できているのでミスも少なく、一時間というレース時間があっという間に感じた。最終的には2位に1分半以上の差を付けて、トップでゴールとなった。




もちろん全日本では今日のように余裕のあるレース展開にならないことは承知しているが、全日本直前としては充分な刺激を身体に入れ、飯山へ来た目的を全て果たすことができた。

9月からMTBを含めると12戦レースを走り、優勝10回、2位が2回という成績。全く調子を崩さずにここまでくることができたことを嬉しく思う。そして全日本までの残り1週間を集中して過ごしていきたい。目標はもちろん日本一。できることは全てやってきたと言い切れる。気負う必要もなければ、怖いものもない。最高のレースをして優勝したいです。

全日本でも応援のほど宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

写真は信州ふぉとふぉと館さんより頂きました。
いつもありがとうございます!

使用機材
バイク       ANCHOR CX6http://www.anchor-bikes.com

コンポーネンツ   SHIMANO DURA-ACE Di2 9070シリーズ (http://www.shimano.co.jp
シューズ         SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                Kabuto ゼナード スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-5(ライトブルー)
                                   (https://www.ogkkabuto.co.jp)

ウエア        Wave One (http://www.wave-one.com
         Legge Fit ワンピース
         
サングラス        OAKLEY (http://jp.oakley.com
         JawbreakerPRIZM ROAD
        
サプリメント     SAVAS(株式会社明治)(http://www.meiji.co.jp/sports/savas/
          レース前:ピットインエネルギージェル
                栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
                                 SAVASスポーツウォーター 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

ヘッドバンド   HALO (https://www.haloheadband.jp
         グラフィック プルオーバータイプ(Polka dot Black